大人の恋愛

とてもよい本に出会いました。


「マチネの終わりに」平野啓一郎

私が紹介するまでもなく話題の本ですが、
じつはちょっと苦手な作者という印象で
スルーしていました。

大学の先輩で挿絵画家の長田恵子さんのレビューを読んで
興味を呼び起こされてさっそくダウンロード。
上の写真も、長田さんの写真です。（ご本人の許諾済み）

「大人の恋愛小説」というような簡単な惹句では収まらない、
いくつものテーマが折り混ざった奥行きの深い作品でした。
主人公は特別な才能と背景をもつ男女ですが、
ひとりは私と同じ生年ということもあり
憧憬と共感のはざまに揺れつつ、すっと引き込まれていきました。

「過去は未来によって変わる」という主題に自分の経験やいたみが重なり、
胸が痛くなるような展開に息を飲みつつ、一気に、でも丁寧に読み切りました。

この先も何度も読み返すであろう、大切な１冊になりました。
kindle版じゃなく、ちゃんと紙の本を買えばよかったな。

コメント 5

ふむ、これは読んでみよう！(^-^)
by よーちゃん (2016-05-30 06:48) 

タイトルは聞きました。
興味深いです(^^)
by keroyon (2016-05-30 07:24) 

大人の恋愛小説と言われれば読むしかないですね。
自分が読後にどのような感想を持つのか楽しみです。
それにしてもliangさんの動から静へのものすごい触れ幅が素晴らしいです。
by ポッポ (2016-05-30 12:03) 

★nice！＆コメントありがとうございます。

＞よーちゃんさま
音楽をやってる人はまた違う感想もありそうです。

＞keroyonさま
いつかkeroさまレビュー、読めるかな？　うふふ(^.^)

＞ポッポさま
うん、読むしかないですよー。
架空の人物なのに、身近な人のような、、、
人物造形がうまいんですね、この作者。
あ、でもモデルはいるみたいです。
by liang (2016-05-30 22:32) 

さすが物書きされてるだけあり今日の記事は引き込まれましたし、ご紹介の作品も読まずにいられなくなりました。
たぶん私も読むに進み胸がズキズキするんだろうなぁ～
これってフロイトだとどんな診断になるのかな？

by JUN (2016-05-31 00:36)